湿度: 空気中に含まれる水蒸気(気体の水)の量の尺度.水分が多いほど,空気中の湿度は高くなる.
何を目印に探せばよいのか
ハンミョウを観察したいのなら,開けた場所の地表で,走っては止まり,また走ってといった動作を繰り返す昆虫を探せばよい.とても早く走る種類もいるので,ほんとうにハンミョウかどうか確信が持てないかもしれない.そのときは,その虫が何か小さな昆虫を捕まえて走るのを止めて食べ始めるまで待ってみよう.ハンミョウならその場所に1分か2分は留まっているはずである.その間にじっくりと観察してみよう.急な動きは避け,自分の影がハンミョウにかからないように注意しながら,ゆっくりと近づいてみよう.ハンミョウが何をしているのか,どんな姿をしているのかが見てとれるだろう.もしあなたがたくさんのハンミョウが活動している場所で,全く動かずにいたなら,きっとハンミョウに取り囲まれて,靴にぶつかってくるものもいるかも知れない.
その長い脚,大きな目,そして背中の色彩パターンに注目しよう.種によって金属光沢のある緑色であったり,黒色であったり,またえび茶色のものもいる.多 くの種で,背中のなかほどを白い帯が横切り,またその上と下にも白い紋がある.ハンミョウは驚かされると,さやばねの下に折りたたんでいる膜状の羽をぱっ と広げて,あなたの3〜6メートル先まで飛んで,たいていはあなたの方を向いて降り立つだろう.
観察は何時頃がよいのか
ハンミョウの大部分の種は,春,夏,初秋の暖かい時間帯を好む.午前8時か9時より前は,ハンミョウにはまだ寒すぎる.雨が降って肌寒い日はまったく出てこないだろう.晴れた日の日中なら,餌生物や交配相手を探して,そして敵の目を避けながら,一日中動き回っているだろう.真夏の蒸し暑い夜中にも活動する種類もいて,灯火に集まるものもいる.少数ながら,夜と曇天の日中だけ活動する種類もいる.
どんな場所が一番良いか
大部分のハンミョウは,平坦で開けた生息場所を好む.なかでも,川岸,湖畔,海岸の泥質または砂質の生息場所を好むものが多い.また,森林中で陽の当たる空き地,干潟,高山の草原,砂丘を好む種類もいる.大きく平らな岩だけにみられる種類も少数いる.さらに,樹木の幹や灌木の葉の上にだけ出現する種類もいる.もしあなたが住んでいる地域が暖かくて湿潤な気候なら,開けた場所の地表を探してみよう.なんらかの種類のハンミョウが見つかるはずである.
観察用具 — 双眼鏡を使ってみよう
ハンミョウを見つけたら,その近くに座るか立ったまま10分か15分静かに待ってみよう.ハンミョウはすぐにあなたを気にしなくなるので,すぐ近くで観察できる.もし焦点距離1.5m〜3m程度の双眼鏡が用意できるなら,ハンミョウの活動をさらに詳しく観察できるだろう.もし服が泥や砂で汚れることを気にしないなら,カメラを抱えたまま腹ばいになって,きわめてゆっくりと近づいてみよう.その美しく精悍な甲虫のクローズアップ写真がものにできるかもしれない.
ハンミョウの絵を描きたい,あるいはいつどこでハンミョウを見つけ,何をしていたかを書きとめたいと思うかも知れない.同じ場所でも時刻あるいは季節によって,走り回っているハンミョウの数が違うことに気づくかも知れない.鉛筆とノートを使うだけで,ハンミョウの観察はもっと詳しいものもなるだろう.観察を記録するにはもっと良い方法があるかもしれない.あなたがハンミョウについて観察して分かったことを記録しておけば,それは専門家たちがハンミョウの生息場所や他の動物を保護することに役立つかも知れない.
ハンミョウをどこで見つけることができるかを知り,またその名前を調べるには,フィールドガイドと呼ばれる,それぞれの種のカラー写真の載っている本やパソコンのソフトが利用できる.そうした本には,それぞれの種の分布を示す地図も載っているだろうし,それぞれの種が好む生息場所についてページを割いているものもあるだろう.そのようなフィールドガイドを詳しく読めば,どこでハンミョウを探せばよいか,そしてその見分け方についてもすぐに分かるだろう.
Wikimedia Commons提供の写真
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